まんぷくまなこ

文学部美術史学専攻卒の穂葉るながお届けする、美術に関するブログ。素敵な作品と作家さんを紹介します。たまに人材や教育の記事も。

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ジブリとは違うテイストの「思い出のマーニー」を描いた注目のイラストレーター、リスク・フェン

はじめに 今回ご紹介するのは、中国出身のイラストレーターリスク・フェン(Lisk feng)です。 思い出のマーニー こちらをご覧ください。 ジブリ映画になったことで一躍有名になったイギリスの児童文学「思い出のマーニー」(原題:When Marnie Was There)の挿…

イタリアのガラス、ミルフィオリがとっても素敵!

はじめに みなさん、「ミルフィオリ」という言葉を聞いたことがありますか?不思議な響きですよね。 「ミルフィオリ」とはベネチアのムラーノ島に伝わる、繊細で可憐な伝統工芸のガラスのことです。イタリア語でMillefioriと書き、直訳すると「千の花」とい…

文学って何のためにあるの?-実学偏重教育への警鐘-

はじめに みなさん、2022年度から高等学校の国語教育の制度が変わるというニュースはご覧になりましたか? 高校国語に選択科目「論理国語」登場で物議 「授業から文学が消える」はどこまで本当なのか(2018年11月4日)|BIGLOBEニュース新しい学習指導要領が…

みずみずしくて豊かな色彩感覚!注目のイラストレーターさんたち

【メール便送料無料】ファンケル カロリミット 120粒/約30回分※メール便(ゆうパケット)専用商品のため代引・日時指定・同梱不可となっております。【後払い可】 はじめに 今回ご紹介するのは、現役のイラストレーター、ちゅうこさん、rina urataさん、​佐…

【書評】夢泥棒に負けなかった起業家の本「暗闇でも走る」

はじめに 今回ご紹介するのは、キズキ共育塾代表の安田祐輔さんが書かれた本「暗闇でも走るー発達障害・うつ・ひきこもりだった僕が不登校・中退者の進学塾をつくった理由」です。 本の概要 この本では、親の不仲、父からのDVなど子供のころからつらい出来事…

水中や海底を描くのが得意な挿絵画家エドマンド・デュラック

はじめに 今回ご紹介するのはフランス出身の挿絵画家エドマンド・デュラックです。 人魚姫 アンデルセンの童話「人魚姫」の挿絵です。全体の青白い色調がきれいですね。複雑に絡み合う海藻の中には、よく見ると宝箱や骨が埋もれています。怪しい雰囲気が出て…

薔薇と月光を愛した画家アンリ・ル・シダネル

はじめに 今回ご紹介するのはフランスの画家アンリ・ル・シダネルです。 離れ屋[ジェルブロワ] こちらの作品をご覧ください。「離れ屋[ジェルブロワ]」(油彩/カンヴァス ひろしま美術館蔵)です。ほのかにオレンジ色が灯る窓辺と、夜闇の中で輝くバラが…

神話や文学作品の絵を多く描いた画家ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス

はじめに 今回ご紹介するのは、イギリスの画家、ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス(1849-1917)です。 オフィーリア 美麗な女性が植物の中で物思いにふけっているようです。装飾が散りばめられた服はきらびやかながらも、影を感じさせる表情ですね。睡…

美麗!アール・ヌーヴォーの作品群

はじめに 前回のルネ・ラリックの記事では、アールヌーヴォー(ドイツ語圏はユーゲント・シュティールという言葉が対応)という様式について軽く触れました。今回はさらに4人のアーティストを紹介して見ていきたいと思います。 グスタフ・クリムト まずはウ…

2つの様式の時代にわたって活躍、ガラス工芸家ルネ・ラリック

はじめに 今回ご紹介するのは、フランスのガラス工芸家ルネ・ラリックです。(1860~1945) シルフィード こちらの作品をご覧ください。 蝶の羽の模様と、足についている尾ひれのようなものの曲線美が美しいですね。色も上品な緑色をしています。四…

会社の歯車になりたくないけどならざるを得ないあなたへ贈るマインドセット

はじめに このページを開いていただいたあなたは、今就職活動を目の前にしている人かもしれません。起業やフリーランスを考えながらも、親を安心させるため、生活基盤を担保するために一般企業への就職の道を選ぼうとしている人です。 あるいは、もうすでに…

数々の賞を取った実力派のガラス工芸家エミール・ガレ

はじめに 今回ご紹介するのは、フランスのガラス工芸家エミール・ガレ。(1846年~1904年)それでは、作品を見ていきましょう! トンボのランプ こちらの作品をご覧いただきましょう。 ※https://www.art-kaitori.net/artist/000591.htmlから画像を引用 装飾…

日本に影響を受けた画家ジェームズ・マクニール・ホイッスラー

はじめに 今回ご紹介するのは、アメリカの画家ジェームズ・マクニール・ホイッスラーです。 『ノクターン:青と金色-オールド・バターシー・ブリッジ』 この絵をご覧ください。 『ノクターン:青と金色-オールド・バターシー・ブリッジ』(1872~75…

わずか9歳の天才画家アイリス・グレース

はじめに 今回ご紹介するのは、イギリスの小さな画家アイリス・グレース。 モネのような抽象画 こちらの作品が集まったサイトをご覧ください。 Paintings & PrintsTo Buy Prints & Cards – Blue Water Sunny Day Early Moririsgracepainting.com まさにモネ…

ウォルト・ディズニーお墨付き!アーティスト、メアリーブレアって?

はじめに 今回ご紹介するのはオクラホマ出身のアーティスト、メアリー・ブレアです。 不思議の国のアリス こちらの作品をご覧いただきましょう。 アリスがうさぎの穴から落ちていくシーンですね。鏡を境にして世界が反転している不思議な絵です。アリスはお…

上品かつリアル。挿絵画家アーサー・ラッカム

はじめに 今回ご紹介するのは、イギリスの挿絵画家アーサー・ラッカムです。 不思議の国のアリス 1枚目はこちら。 暗いトーンがレトロな感じを醸し出していますね。トランプの舞い上がっている様子が絶妙な配置で表現されています。「せつな、トランプがいっ…

妖精たちにうっとり。挿絵画家シシリー・メアリー・バーカー

はじめに 今回ご紹介するのは、イギリスの挿絵画家シシリー・メアリー・バーカー。 スイートピー 1つ目の作品はこちら。 スイートピーの妖精たちが描かれています。姉妹でしょうか、右側の女の子が左側の自分より幼い女の子に花の帽子をかぶせてあげている…

優しい絵柄に確かな技術力が光る挿絵画家メイベル・ルーシー・アトウェル

はじめに 今回ご紹介するのはイギリスのイラストレーター、メイベル・ルーシー・アトウェル。(Mabel Lucie Attwell) 不思議の国のアリス まずは、こちらの絵を見てください。 ルイス・キャロル作「不思議の国のアリス」で、豚になってしまった赤ん坊をあや…

世界で活躍!北欧テイストのアーティストKinpro design シンヤチサト

はじめに 今回ご紹介するのは、北海道在住のアーティストKinpro design シンヤチサトさんです。 シンヤチサトさんの作品群 このサイトをご覧ください。artと書かれたところの下の丸アイコンを押すと作品が表示されます。 Kinpro_works「Love Tree」をテーマ…

繊細で愛らしい。挿絵画家マーガレット・エバンス・プライスって?

はじめに 今回ご紹介するのは、シカゴ出身のイラストレーター、マーガレット・エバンス・プライス(margaret evans price)です。 赤ずきん まずは、こちらの絵をご覧ください。 一目瞭然、グリム童話「赤ずきん」の挿絵ですね。赤い頭巾をかぶった少女が、狼…

私が綺麗な絵を紹介する記事を書くたった1つの理由

はじめに みなさんが文章を書くときの原動力はなんですか?お金のため、自分の認知度を上げたいから、アウトプットすることで勉強になるからなど色々な理由があると思います。 私の場合は、『美しいと思ったものを世に広めて、「瞳の至福」を多くの人と共有…

独特の世界観!絵本作家ビネッテ・シュレーダーに注目!

はじめに 今回ご紹介するのは、ドイツの絵本作家ビネッテ・シュレーダーさん。まずは、次のポスターを見ていただけないでしょうか?(2014年の伊丹市立美術館での展示の告知ポスターです) 「おともだちの欲しかったルピナスさん」 いかがでしたか?「おともだ…

絵本画家リスベート・ツヴェルガーの童話と融合した芸術の世界。

はじめに みなさん、童話はお好きですか?ディズニーの人気ぶりからもわかるように、メルヘンの世界は心をときめかすものがありますよね!今回ご紹介するのは、そんな童話に合う挿絵を手がけてきたオーストリアのイラストレーター、絵本画家のリスベート・ツ…