【素敵な画家】これを独学で?ヨーロッパの風景を水彩で描く金井千絵さん
はじめに
今回ご紹介するのは、熱海市出身の画家、金井千絵さんです。
金井千絵さんの作品群
こちらのサイトをご覧ください。
水彩で彩られたヨーロッパの風物が美しいですね。コンセプトは、「すべてが大切な瞬間」。変化する姿も変化しない姿も陽を受けて輝くときも陰の中に静かにゆらぐ葉の色も全て美しく思う。すばらしいですね。
中でも私が気に入った作品は、「待つ」。黄色とオレンジのにじみが綺麗なランプがひときわ目立っています。そのランプの黄色いあかりの当たっているカーテンなども丁寧に描かれています。鉢植えの花やコップも可愛らしいですね。窓辺の雰囲気がよく出ています。
「語らい」「窓辺」など窓をモチーフとした作品を金井さんは他にも描いています。それぞれの窓の表情が違って趣深いです。また、「青い扉の家」「おしゃべりな扉」などドアをモチーフにした作品も。私はパリに旅行に行ったとき、装飾性の高いドアをたくさん見かけてうっとりした気持ちになった思い出を思い起こしました。
また、「街を飾るブローチ クリフトゥン」では、なにげなく見過ごしてしまいそうな街の看板を描いています。それがブローチのようだという発想が素敵ですね。
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来歴
金井千絵さんは、お父さんの家業が看板絵描きだった影響で、早くから絵画制作に憧れを抱きます。中央工学校建築設計科の女子部を卒業し、1995年から独学で水彩を学ばれます。その成果が5年で実を結び、2000年、月刊「詩とメルヘン」(サンリオ刊、やなせたかし責任編集)主催のイラストコンクールで「最優秀作品賞」受賞。2003年の前半まで同誌のレギュラー・イラストレーターとして活動します(同誌の休刊に伴い、中断)。
2002年、アイルランド取材旅行後、アイルランドの様々な風景を描きました。2004年にはドイツ・ロマン派の風景画家カスパー・ダヴィッド・フリードリヒに惹かれ、彼が活躍した北東ドイツを取材旅行。以後、北ドイツの風景を描きます。北ドイツの旅行の過程で作家ヘルマン・ヘッセの作品と生涯に関心を持ち、2005年に西南ドイツからスイスにかけて取材旅行。その後、作品を制作。
2009年から尾道、奈良、京都、千葉など日本の風景を描き始めます。
カスパー・ダヴィッド・フリードリヒ
金井千絵さんが惹かれたというカスパー・ダヴィッド・フリードリヒの作品も鑑賞してみましょう。こちらのサイトにまとまっています。
なるほど、風景の空気感が伝わる絵ですね。空のグラデーションなど、金井千絵さんが絵に影響を受けているのも感じられました。
おわりに
いかがでしたか?京都で個展をしていた金井千絵さんとお話しさせてもらったのですが、とてもやさしい方でした。それでは今回もみなさんに瞳の至福が訪れますように!